【バリスタ監修】ブルーマウンテンと呼ばれるジャマイカコーヒーの味や特徴

この記事は2018年9月16日に最新情報へ更新されました。

ジャマイカ、ブルーマウンテンは「口当たりの良さと甘さ」が特徴

編集長

このコンテンツはバリスタの植松氏に監修して頂きました。

ブランド化された元祖コーヒーの王様

「ブルーマウンテン」

コーヒー好きの日本人なら、誰もが一度は聞いたことのある高級銘柄ではないでしょうか?
スペシャルティコーヒーやシングルオリジンといったサードウェーブに加え、ゲイシャ種のような希少価値種のコーヒーを多く見かけるようになった今だからこそ聞かなくなった名前です。

コーヒー業界では元祖といってもいいほど徹底されたマーケティングとブランディングにより、昔から今に至るまで高級銘柄というポジションを確立した先駆者のようなコーヒーです。

昔ながらの喫茶店に入ってみると、今でも定番。
近年ではスターバックスの一部店舗でしか飲むことができないリザーブ銘柄として非常に高価な値段で登場したこともありました。

しかしブルーマウンテンより安価でクオリティの高いスペシャルティコーヒーの普及により、ブルーマウンテンのコーヒーは値段とクオリティのバランスが合わないという認識が一般的になりつつあります。

ジャマイカのコーヒーをまとめてみると

早見表

①世界での生産ランキング
⇒44位

②栽培品種
⇒ほぼアラビカ種

③詳細品種
⇒ティピカが最も多く、ブルーマウンテン、ブルボン種など

④収穫時期
⇒9月~3月(アラビカ種の場合)

⑤生産処理
⇒ウォッシュトの方が圧倒的に多い

⑥味の特徴
⇒口当たりの良さと甘さに優れ、ナッツのようなフレーバー。

その他の特徴

ジャマイカにコーヒーの種子が持ち込まれたのは1728年。
それがブルーマウンテン地区に広がり、徹底的なブランディングにより今の形に至ります。
そもそもの生産量が少ないという事もあり、ブランディングされたコーヒーはブランド志向の高い日本人に受け入れられる要因となりました。

ジャマイカではなく、なぜブルーマウンテンで有名になったのか?

ブルーマウンテン登場のブランディングに迫る

どのようなブランディング(工夫)によりブルーマウンテンという名前が浸透したのか気になったので、ここからは編集部、独自リサーチの情報です。

ジャマイカは兵庫県よりちょっと大きいくらいの小さな国。

その中に最高峰2256mのブルーマウンテン山脈があり涼しく霧も多い気候ゆえにコーヒー栽培には適しています。

このブルーマウンテン山脈の限られた地区で栽培されているコーヒーだけが「ブルーマウンテン」と名乗ることを許され、なかでも大粒のものから「ブルーマウンテンNO.1」(スクリーンナンバー18以上)、「同No.2」「同No.3」とランク付けされています。

そのほかにも「ハイマウンテン」や「プライムウォッシュド」といった銘柄もあり、最高級品である「ブルーマウンテンNo.1」はごくごく一部。

そもそもジャマイカのコーヒー生産量自体が年間35,000袋程度と極めて少ないので、大手が扱えないのも納得がいきます。

このブルーマウンテン。
歴史をたどればマルチニーク島から伝わったティピカ種の、非常に綺麗な大粒豆です。

長く栽培されていたため、ブルーマウンテン山脈の気候に適応し、ティピカとはまた別の「ブルーマウンテン」という栽培品種になっています。

ブルーマウンテンは麻袋ではなく樽詰めで出荷される。(価値向上のため)

画像参照:hi-romi.com

 

ちなみにこの樽には70kgほどが入るそうです。喫茶店世代の方にとって「ブルマン」と略された事もあるブルーマウンテンはおいしいコーヒーの代名詞ですよね。

しかし「ブルーマウンテンはブランド価値だけで、たいしたことはない」「まずい」といったことを述べる専門家や愛飲家が居られるのは事実。

監修頂いている植松氏も、とてもクオリティに優れたコーヒーだとは断言されていません。

ブルーマウンテンのように、高評価・低評価と分かれているコーヒーは珍しいんです。
さて、どんな経緯でブルーマウンテンはこの飛び抜けたブランドを築いたのか?

ブルーマウンテンの日本への広がり方

ブルーマウンテンが日本に入ってきたのは、恐らく明治時代だと推測されます。
当時は消費量も少ないし、この当時としては本当に品質が高かった。

このコーヒーをより高く売るため、業者は考えました。

当時のジャマイカはイギリス領。
きっとイギリス王室もブルーマウンテンを飲んでいるに違いない。

ならば「女王陛下のコーヒー」として売り出そう。

こうしてブランド好きの日本人の心をうまくつかみ、現在の不動の地位をものにしたのです。
今でも昔ながらの喫茶店に行くと、たいていブルーマウンテンNo.1は一番高い値段の豆。

コロンビアなんかの3倍はしたと言われます。

ブルーマウンテンの価値が落ちてきた原因

では値段が高くて美味しいはずのブルーマウンテンに、疑問が広がり始めたタイミングとは?

ジャマイカでは90%以上を日本に輸出してたのですが、戦後の日本は経済成長し、コーヒーの消費量も上がってきました。
そして消費量が上がることにより、ジャマイカ側の生産が追いつかない。

また輸出環境が悪く、日本に到着する頃にはブルーマウンテンの生豆の成分が本来の品質ではなくなっているという事が当時は多かったようです。

現在のスペシャルティコーヒーのトップグレードは真空パックの袋で輸出してくる位ですから、輸送品質が悪いのは容易に想像できますね!

ちなみにブレンドにして値段を落とそうとしても「ブルーマウンテンブレンド」を名乗るためには、原材料の30%以上使わなくてはいけないと法律で決まっています。

過剰な需要に応えるため、本来はブルーマウンテンと名乗れないハイマウンテンという別の地区のコーヒーを入れて品質を落としたり…。

結果としてブルーマウンテンはコーヒー通の間で、その地位を失いつつあります。

スペシャルティコーヒー・サードウェーブやゲイシャ種がブームになった現時点では、「一番おいしいコーヒーはブルーマウンテン」と言い切れなくなったのは確かです。

しかし現在もコーヒーのブランド化は生産国の一部で行われており、そのブランド化に一番最初に成功したのがブルーマウンテンという事なのかもしれません。

ブルーマウンテンには申し訳ないけど、近隣諸国の方が美味くて安い。

ジャマイカのすぐ下にはグアテマラ・ホンジュラス・ニカラグア・コスタリカ・パナマ・コロンビアなど、今のスペシャルティーコーヒー業界の主力とも言える国々が並んでいます。

私の見解で考えるとジャマイカのブルーマウンテンにお金を払うより、上記の国のコーヒーへお金を払った方が安くて美味しいコーヒーが飲みやすいと思います。

ちなみにパナマはゲイシャブランドが強く、今やブルーマウンテン以上に高価なコーヒーも存在します。
ブルーマウンテンの味で考えると上記の国の中ではコスタリカがコスパが良いと私は思ってます。

編集長コメント

ロクメイコーヒーさんのコスタリカは今まで飲んだ事のあるブルーマウンテンにも負けないので是非とも試してみてください!

2017年、アイリッシュウイスキー”JAMESON”主催の大会(バーテンダー)で国内優勝し、翌月に行われた世界大会において26ヶ国中で準優勝・世界2位。

さらにシロップメーカー”MONIN”主催の大会(バリスタ)にて2つ目の国内優勝。
日本代表として出場したMONIN世界大会においては15ヶ国中で優勝し、世界チャンピオンに。

バリスタ・バーテンダー、両大会で優勝経験を持つコーヒーやカクテルのスペシャリスト。
店舗の飲料プロデュースやCM撮影、監修なども多数。

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