【元祖】ドリップコーヒー生みの親、メリタ・ベンツとは?

drip

100年以上の歴史があるペーパードリップ
ドリップコーヒーと一概に言われても、様々な方法もあり範囲が広すぎると言って過言じゃないドリップ抽出。

そもそもドリップコーヒーは何から生まれたのか、今日は覚えておくと、ちょっとだけ自慢げに話せる?
そんなドリップコーヒーのヒストリーをお伝えします。

旦那思いの優しい女性、メリタ・ベンツ

現在もっとも一般的なコーヒーの抽出法である、ペーパードリップが考案されたのは1904年の事。

このお手軽かつクリーンな味わいのこの抽出法を考え出したのは、ドイツ人のメリタ・ベンツさんという女性。

1904年当時、コーヒーの一般的な楽しみ方と言えば、カッピング ※コーヒーの評価(味見)をする飲み方)に近い飲み方のものでした。

カップの中にコーヒーの粉とお湯を入れ、しばらく待ってから粉を沈めて上澄みを飲む。

当然、けっこう粉が口に入りますから、「ぺっ、ぺっ」ってしながら飲みます。

簡単だけど、想像するとあんまり気の進まない飲み方ですよね。
それを見かねたメリタさんは「カッピングみたいにしてコーヒーを抽出したあと、濾紙で濾してやれば飲みやすいのでは?」と・・・考え、

原型となるドリッパーを考案しました。

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いまでこそ「1つ穴」で有名なメリタですが、初期のものはいくつも穴が空いていたようですね。
メリタのドリッパーを現在の形にしたのは、彼女の息子だそうです。

いろいろ試行錯誤を重ねるうちに、現在の「1つ穴、リブは途中まで」という形に行き着いたのでしょうね(^-^)

メリタ式・カリタ式の考え方、違い

それを知るには、次に紹介する写真の右側にある別のドリップ方式であるカリタ式と比較した方がいいでしょう。

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時期は定かではありませんが、メリタ式ペーパードリップは日本にも伝わりました。

そこでいち早くこのお手軽な抽出方法に目をつけた会社がカリタ。

「自分たちでも作って売り出せば、絶対に売れるぞ!でも全く同じものだとパクリだからよくない。じゃあちょっとだけ変えてやるか」

・・・ということでできたのが、
現在ペーパードリップでもっとも普及しているカリタ式なんだそうです。

カリタ式のメリタ式との大きな違いは、メリタ式は一つ穴で、かつドリッパーの傾斜も緩やかなため、お湯の落ちるスピードがゆっくり進みます。

ですから、ドリッパーの中で長い間粉と触れ合っており、しっかりと抽出することができます。

上記でも紹介したメリタ式が考案されたプロセスを思い出してください。

「ドリッパーの中でカッピング抽出をする」

ですからメリタでは、お湯を注ぐ際は蒸らしを行ったあと、お湯の全量をドリッパーに注ぎます。

カリタ式みたいに継ぎ足す必要はありません。


メリタのドリッパーには「1×2」とか「1×4」とか書いてありませんか?

これは「1回お湯をそそいで2杯分(4杯分)のコーヒーができるサイズのドリッパー」
・・・という意味の表示なのだそうです。

リブが途中までしかないのは、一気に上まで注いでも横漏れしにくいように。

リブとはドリッパーの縁についている出っ張り、細い線のことで、これがあるとペーパーがドリッパーに密着せず、コーヒーがこの隙間を通ってカップへ落ちます。

お湯の流れが一カ所に集中してしまうと、あとで述べる過抽出の状態になってしまいますから、すべてのドリッパーは下の方にリブを備えています。

上の方にリブがあると、お湯が下の方の粉を通らず、横から漏れてしまい、その部分で過抽出が起こって雑味の原因となりますので、お湯を一気に注ぐメリタ式で上までリブがあるとマズイです。

そして逆にリブがなければ、お湯が通る隙間はありません。

それに対してカリタ式は3つの穴から速くお湯が落ちるので、蒸らしのあとお湯を3回から4回に分けて注ぐのが一般的です。
でもお湯のつぎ足しが必要だった、一気にお湯を注いでしまうと雑味が出てしまったり・・・と、

メリタ式に比べてカリタ式は注ぎ方に気を遣う必要がありますが、慣れてくればクリーンなコーヒーを安定して注げると、プロにカリタ式の愛用者が多いようです。

逆にメリタ式のメリットは簡単なこと。
初心者向けと言っても良いかもしれません。
ポイントさえ押さえればドリップポットなし、電気ポットから直接ドリッパーにお湯を入れてもそこそこのおいしいコーヒーが抽出できると思います。

ただし、お湯の注ぎ方が丁寧でないと、時々ドリッパー内からぼこっと大きな泡が出てくることがありますので御注意を!

この「かに泡」と呼ばれる大きな泡は粉の層が崩れたことを示しており、均一にお湯が通っていかない状態のサインであるので好ましくありません。

ドリッパーにリブがあると周りから空気が抜けてくれますので、このかに泡ができにくいというメリットもあります。

ちょっと長くなりましたね・・・(1分で読めないか)笑